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横断型Drコース講演会


講師     嶋本 伸雄 教授、国立遺伝学研究所
題目 生体のナノマシンの特色:ナノバイオの揺るぎない出発点
日時 2004年6月17日(木) 16:30〜18:10
場所 工学部8号館・84号講義室
概要  生体物質を自己組織的な新材料として、MEMS等に組み込もうという努力 が世界的になされている。現代の生物学も、生体物質を分子機械と考えている。 しか し、私のDNA-タンパク質の相互作用研究のわずかな経験に照らしてみると、自己 組織 的新材料という観点は、最重要な的を外しているとしか思えない。工学材料や分 子機 械として生体物質が最も優れている点は、「特異性(specificity)」と呼ばれる もので あり、自己組織性はその表面の一部にすぎない。この「特異性」がどのように水 中と いう環境で、10kT程度のわずかなエネルギーで、正確な分子機械として遺伝子発 現等 で働いているのか、考えてみたい。

講師:嶋本伸雄教授
講師略歴 1971 京都大学 理学部 物理第一学科 卒業
1977 京都大学 理学研究科博士課程修了 理学博士
1977 米国アルバートアインシュタイン医科大学生物物理部研究員
1979 広島大学総合科学部助手
1988 国立遺伝学研究所 遺伝情報研究センター助教授
1996 国立遺伝学研究所 構造遺伝学研究センター教授
(2004 総合研究大学院大学 生命科学研究科 研究科長)
受賞歴、表彰歴 1995年度 IEEE/IAS First Place Prize Paper Award(米国電子工学会)
1996年度 斉藤賞 受賞
1996年度 IEEE/IAS/EPC James Melcher Prize Paper Award(米国電子工学会)
研究分野 酵素反応機構論で学位を取得した後、一貫して、生体反応の時間軸の解析を行ってきた。最初に転写反応を1ステップ毎に分解して解析し、その動的機構を明らか にした。次に1本鎖DNA結合タンパク質の協同的結合における、協同性の形成機構を明らかにして、その速度とファージDNA複製のパターンとの相関を発見した。次に、タンパク質がDNA上をスライドできることを1分子観察で証明した。現在、スライディン グによる新規な遺伝子の発現調節機構の研究と、バクテリアでの転写開始調節に、転写複合体の分子メモリーが関与していることを主に研究している。

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