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第3回イブニングセミナー NHKエデュケーショナル 村松 秀氏 担当:機械工学専攻 酒井信介教授
2009.02.05
工学部11号館1階講堂
GCOE「機械システム・イノベーション国際拠点」
第3回イブニングセミナー
NHKエデュケーショナル 科学健康部 エグゼクティブ・プロデューサー
村松 秀
〔略歴〕
1990年東京大学工学部電気工学科卒。同年,NHK入局。以来、NHKスペシャル、サイエンスアイなど主に科学番組の制作に携わってきた。「ためしてガッテン」のデスクを経て、2008年より現職。科学ジャーナリスト大賞、バンフ・テレビ祭ロッキー賞、放送文化基金賞大賞など受賞多数。東京大学工学系、理学系非常勤講師、千葉大学非常勤講師など。
日時: 2009年2月5日(木) 16:30~18:00
場所: 東京都文京区本郷7-3-1 東京大学工学部11号館1階講堂
史上空前の論文捏造
~番組取材の現場から~
科学論文の捏造が後を絶たない。海外では、ソウル大学などの研究グループによるヒトクローン胚由来ES細胞の捏造や、米ローレンス・バークレー研究所での元素116番・118番の捏造など、大きな捏造事件が相次いで発覚。国内でも大阪大学、理化学研究所、東京大学、東北大学など多くの研究機関で捏造疑惑が噴出している。中でも、演者がディレクターとして取材・番組制作にあたった、米ベル研究所での有機物超伝導を巡る論文捏造は、ネイチャー誌やサイエンス誌だけで16本もの論文が掲載されており、空前規模の捏造事件であり、大きな衝撃をもたらした。
拙講では、このベル研究所の捏造事件について、取材内容を元に詳細にケーススタディを行い、いったいなぜ捏造が起きてしまったのか、なぜ科学界はなかなか捏造を見抜けなかったのか、ともに考えてみたい。さらに、事件から浮かび上がってくる、現代科学界の構造的な問題について述べてみたい。研究現場の最前線に立つ皆様が改めて科学技術のあり方について考え、よりよい科学界を築いていくきっかけになればと思う。
参考資料 「論文捏造」村松 秀 中公新書ラクレ、2006
「科学者ってなんだ?」梶雅範編、村松 秀ほか著 丸善、2007
本件連絡先:
東京大学大学院工学系研究科機械工学専攻・教授 酒井信介
E-mail: sakai@fml.t.u-tokyo.ac.jp, Phone: 03-5841-6436
GCOE事務局 E-mail: gcoe-office@nml.t.u-tokyo.ac.jp, Phone: 03-5841-7437