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プログラム主旨

東京大学グローバルCOEプログラム
機械システム・イノベーション国際拠点について

本拠点の目的は,ナノあるいはマイクロメートルオーダーの現象を解明かつ制御することでマクロスケールにおいて従来にない画期的な性能を発揮できる革新的な機械システムを創出することと学問・技術体系を構築すること,および,当該分野を産業界・学術界で先導することのできるリーダーを養成することにあります. 地球レベルでの環境に配慮しつつも活力を維持した持続的社会と,健康・快適,安全・安心な生活が保証された社会の構築のために,革新的な医療機器・福祉機械,航空機・自動車,エネルギー変換機器,情報関連機器を創出すること,および,それを支える学問・技術体系を構築することが必要不可欠です.このため,本プログラムの研究においては,ナノレベルでの特異な現象や優れた性質をも積極的に活用する「拡張機械工学」体系を構築します.具体的には,次のことを行います.(1)拡張ナノ空間研究,(2)ナノ・マイクロ要素イノベーション,(3)シンセシス・イノベーション.本プログラムでは,ナノ空間の現象がミクロ空間に展開する融合領域を「拡張ナノ空間」と呼びます.拡張ナノ空間研究では,拡張ナノ空間における現象の解明と数理モデルの構築,マルチスケールのシミュレーション,拡張ナノ空間の現象を用いたプロセス・イノベーションの推進を行います.また,ナノ・マイクロ要素イノベーションでは,対象をする4つの革新的機械を創出するための要素技術の確立を行います.さらに,シンセシス・イノベーションでは,新たな現象を具現化するため,ナノ・マイクロ領域の革新的な設計の方法論を確立します. 人材育成においては,基礎素養(数学,物理,化学,生物などの自然科学と,人文社会科学の基礎),専門知識(機械力学,材料力学,流体力学,熱力学,設計学,生産加工学,材料学など機械工学の専門知識と,技術・社会・環境に関する俯瞰的知識),リテラシー(言語力,情報リテラシー,技術リテラシー,法制リテラシー),コンピテンシー(創造力,課題設定解決力,遂行力,自己管理力,ティームワーキング,リーダーシップ,責任感,使命感)を涵養することを目標とします.具体的な方策として,工学(基礎・専門)と社会とを俯瞰することのできる能力の涵養,国際性と深い専門知識とに基づいた競争力の涵養,産業界・学術界で活躍するためのリーダーシップの涵養を行います.また,優秀な留学生を確保に努めます.これらにより,将来の産業界・学術界のリーダーとなる,基礎素養・専門知識・リテラシー・コンピテンシーを兼ね備えた国際競争力の高い若手研究者を育成します.

光石衛

工学系研究科
産業機械工学専攻

光石 衛

研究概念図

人材育成

研究